出っ歯（上顎前突）

上の前歯が前方に突き出している状態です。転んだ際に前歯をぶつけやすくなるほか、見た目や発音にも影響することがあります。

お子さんの成長を利用して上顎や下顎のバランスを整える治療を行うことで、将来的な本格矯正の負担を軽減することができます。マウスピース型やプレート型の装置を使用し、優しく歯並びを整えていきます。

受け口（下顎前突）

下の前歯が上の前歯よりも前に出てしまっている状態で、発音や食べる機能に影響が出る場合もあります。

この症状は早期の治療がとても大切です。顎の成長をコントロールする装置を使いながら、自然な成長を促すことで、将来的に手術を回避できるケースもあります。必要に応じて経過観察を続けた上で本格的な矯正を行う場合もあります。

叢生（そうせい）

歯がきれいに並びきらず、重なり合っている状態です。歯みがきがしにくくなることで、むし歯や歯周病のリスクも高まります。

お子さんの場合は、顎の幅を広げる装置を使って、歯が正しく並ぶスペースを確保することができます。これにより、将来的な抜歯を避けられる可能性もあります。

開咬（かいこう）

奥歯が噛んでいても、前歯が上下で噛み合わず開いてしまう状態です。発音への影響や、前歯で食べ物をうまく噛み切れないといった問題が見られます。

原因の多くは、指しゃぶりや舌を突き出すクセなどによるものです。そのため、装置による治療だけでなく、口のまわりの筋肉を正しく使うトレーニング（MFT：口腔筋機能療法）を併用して改善を図ります。

交叉咬合（こうさこうごう）

かみ合わせが左右にずれている状態で、放置すると顎の成長が偏ってしまい、顔全体のバランスにも影響を及ぼすことがあります。

顎の成長を正しい方向へ導く拡大装置や誘導装置を使用することで、非対称な骨格の成長を防ぎ、バランスの取れたかみ合わせを目指します。